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驚くべき、米軍機関の脳を操作する技術(2008-10-10)本書を読むまで、「現代の脳科学で実現できることなど、まだまだ限定的」と
高をくくっていたが、米軍の「脳を操作する技術」により、
これほどの事がすでに実現可能なのだ、 という事実に、非常に驚くとともに、
激しい興奮と恐怖を覚えた(その実現を抑制しているのは人の倫理というか細いものだ)。
やはり人間存在=脳なのであり、それ故、その脳を化学的、物理的、電気的に操作してしまえば、
人間存在自体が根本的に変わってしまうわけである。
それはSFのような超人の誕生をもたらしうる。
恐怖や痛みを感じずに敵に突撃し、見聞きした全情報をすべて忘れずに記憶し、
裂傷を受ければそれを即座に自己修復し、極寒の地に食べ物なしで放り出されたら
冬眠して何年もやりすごし救援を待つ・・・
空港などでは全客の脳内をスキャンして危険人物を割り出し、特殊な音響砲を
その危険人物にだけあてて失神させる・・・
果ては兵士を完璧に人形のように操り(実際の人間を使ったWARシミュレーション
ゲームのようだ)、敵兵の脳に致命的なダメージを与えるウイルスを散布し・・・
先端技術は、実はすでにそこまで来ていたのである。
それを有効活用するも悪用するも、すべては現代を生きる人間の倫理観に
ゆだねられている。そこに横たわる問題とは何か、そして脳と心の関係とは?
非常に丁寧な訳注186個がページ下部に配されており、脳科学初心者でも
SF感覚でどんどん読み進められる、SFではない本当の話。
ここまで刺激的なエピソードとその科学考証に事欠かない科学読み物も珍しいだろう。
金融資本主義が崩壊しつつある現代に生きる我々は、あるいは脳科学の面でも大いなる
人類変革の夜明け前に立っているのかもしれない。
人間は結局「脳」であり、その視点から近未来の戦争は大きく一変すると強く感じた。
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