看護・医療系の数学1・A 新課程版 (メディカルVブックス)

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評価: 5 看護・医療系受験用演習書だが、初学者に優しい本なので一般の受験生にもおすすめしたい(2006-02-10)

旧課程版から使いやすかった、看護・医療系短の大・専門学校の受験生を対象とした演習書。数学T・A(および一部中学内容)から看護・医療系の短大・専門学校の入試でよく出題されるテーマに絞り、「サクセスポイント」(基本事項のまとめ)→「例題」→「入試にチャレンジ」(練習)が1つの見開きにまとまっている。さらに、別冊解答では「入試にチャレンジ」の問題文を再録し、注釈をまじえながら丁寧に解説している。類書の中ではとにかく紙面がダントツに見やすい。一般の受験生にも使って欲しい。

めんどうな導入をとことん排除しているのもこの本の特徴。たとえば、鈍角の三角比の導入には通常「単位円」と呼ばれる図形を使うのだが、この本ではそれを用いずに簡単に覚えられる方法で作っている。筆者は以前にも別の看護・医療系受験向けの演習書を見たことがあるが、その本でも単位円の導入は用いていなかったので、どうやら看護・医療系受験の世界では「非・単位円派」が一定の勢力を保っているようだ(?)。

とにかく、看護・医療系は出題範囲は狭いが倍率が非常に高い。そのため、数学では失敗は許されない。入試では定型的なパターンが繰り返し出題されているので定番のパターンにひととおり触れておくことはもちろんだが、一部、出題に「クセ」というか独特の雰囲気もあるのでそれらにも敏感にならないといけない。中学・高校時代に数学に苦手意識を持っていた生徒さんも、受けると決めたら覚悟を決めてやって欲しい。そのスタートにこの本が役に立つだろう。

ところで、この本の最後の方に、補充事項として高校の教科書では大きく扱われないが入試では常識となっている解法が載っている。たとえば食塩水の濃度に関する問題を好んで出題する学校があるらしいのだが、これは、医療ではさまざまな溶液を扱うため、その基礎知識を見るためにあえて出題しているのであろう。