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練り上げた笑いの辛さ(2007-09-18) 「8時だよ!全員集合」がスタートした1969年当時,土曜夜8時は,フジテレビ・コント55号の独り勝ちだった。笑いの天才・萩本健一と,どんなツッコミにも対応できる坂上二郎のコンビ。当時のギャグ番組の台本は,「拍手。ドリフ下手から登場。(ドリフのギャグ,よろしくあって)。拍手。ドリフ上手へ退場。」という程度の大雑把なもので,番組の成功・不成功は,すべて芸人の力量のみにかかっていた。
TBS(筆者はプロデューサー)は,これに対抗して,じっくりギャグを練り上げて笑いをとる番組を作ることにした。それが,「8時だよ!全員集合」だった。
木曜日,1日かけて翌週のコントの打合せを行う。金曜日は,前週の打ち合わせを基に作成された台本で,ギャグの一つ一つを再点検する。そして,土曜日は朝9時からセットを確認し,本番直前までリハーサルを行う……。
1982年4月,ギャグ作りに疲れたいかりや長介は,「俺は,もう疲れたよ。コントを考えるのみ,ネタひとつ作るのにも,もう根気が続かない。まかせるから,そっちで何とかやってくれないか」と切り出した。これを受けて,筆者が,メンバー中心でディレクターとコント作りを行う旨発表すると,いかりやは「わかったよ。みんな,俺がいらないって言うんだな」とへそを曲げてしまった。「全員集合」は1985年9月まで続くが,このとき以来コント作りは加藤茶と志村けんが中心になって行うようになった。
《思えばあの1982年が,「8時だヨ!全員集合」の幕を引くべき年だったのかも知れない。》(257頁)
「全員集合」を見て育った人であれば,あのバカなお笑いが,こんなにも真剣に,身を削る思いで作られてきたのだと驚くこと間違いないと思う。広く読んで欲しい一冊。
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伝説の裏側。(2004-05-22) 一時は視聴率50%を超えたお化け番組『8時だョ!全員集合』。その番組の母親が、ドリフのリーダーいかりや長介だったとすると、父親は、プロデューサーの居作昌果である。
その『8時だョ!全員集合』の父、プロデューサーの居作昌果が、番組前夜から番組終了までを、克明に記したのがこの本だ。 『8時だョ!全員集合』の製作現場、裏側を、ドリフのメンバーの変化を、知ることができる。
『全員集合』世代には懐かしく、そうでない人でも、かつてあったお化け番組のエピソードの数数は、興味深いだろうと思う。 番組の目玉は、前半のコントだった。生放送で、大掛かりな仕掛けを使い、しかも毎週、違ったコントを作っていたのだから、それは並大抵の努力ではなかったと思う。本書には、所所にそのセットの写真や絵が載っている。その絵(図面)もまた、懐かしさと想像力が広がると同時に、こんなのを毎週造っていたのかと、感心した。
今は、DVDが出ているので、16年間にわたって放送された内容のほんの一部であるが、見ることができる。この本と併せて、楽しみたい。
また、いかりや長介の『だめだこりゃ』も併せて読むと、2倍楽しむことができるだろう。同じ出来事に対して、いかりやと居作とでは、まったく違った見方をしており、それぞれがそれぞれの思うことをそれぞれの本で書いている。その両方が楽しめるからだ。
本書も、文庫版が出ているので、そちらの方が手に入り易いだろう。
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伝説の秘密を垣間見ることが出来ると思います。(2004-04-17)”8時だヨ!全員集合”は、視聴率50%を超え、土曜8時のチャンネルを16年間に渡って独占してきた怪物番組でした。著者は、この番組のプロデューサーで、番組が生まれ、怪物となり、最後を迎える瞬間までを最もよく知る人物でしょう。当事者であるドリフのメンバーの書いた本と見解が異なっている部分がところどころあり、立場の違いを反映しているようで、興味深いところです。この本を読んで思うのは、あれほどの番組は、偶然の産物として出来るものではなく、徹底的な努力、研究、こだわりの結晶として出来上がっていたという点ですね。公開番組、生放送というのは、ドリフは会場をどうやって沸かすかに集中し、会場の熱気が電波に乗ってTVで観る人に伝わってゆくという効果であったそうです。ドリフにとっては、8時20分前から番組は始まっていて、20分間に会場を沸かせて、会場が熱気に包まれ、乗ってきたところで長さんが「8時ダヨ!」と8時ピッタリに掛け声をかけると、盛り上がった会場が「全員集合!」と答えて番組が一気にヒートアップしてラストまで進んでいくのです。あの番組を観ていた人には興味深いエピソードばかりだと思います。伝説の秘密を垣間見ることが出来ると思います。お勧めです。
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ファンなら読んでほしい(2004-04-13)「全員集合」大好きだったんです。ひょうきん族に負けて番組終了したときは本当に悔しかった。ドリフの誕生から、怪物といわれるまでの高視聴率番組への成長を内側から書いています。当時の人気アイドルまでもが一緒にコントをやりたがったドリフターズ。それでも最初はまったく観客に相手にされなかった志村けん、ストイックなまでにお笑いにこだわるいかりやの素顔も垣間見えます。当時の舞台の詳細な図面や、淡々と書かれたコント説明の文章だけでもかなり笑えます。
いかりや長介の生き様 『8時だヨ!全員集合伝説』(2004-03-21)いかりや長介氏、いえ、チョーさんの死を悼んで、この本をお勧めします。『8時だヨ!全員集合伝説』 居作昌果:双葉社 あの『8時だヨ!全員集合』の元プロデューサーであった著者が、番組立ち上げはもとより、ドリフのメンバーの生い立ちから、番組制作にかかわるさまざまなトラブル、番組を終わることになった経緯など、当事者として余すところなく記した本です。本著の中には、番組に関わる著者とチョーさんの様々な対立、反目が記されていますが、それは番組制作サイドあるいはザ・ドリフターズのリーダーとしてのお互いの立場の相違から来るものであり、特に著者は、チョーさんを一人のプロとして非常に認めていることが読み取れます。これを読むと、『8時だヨ!全員集合』が視聴率が良いから長寿番組になったのではなく、本物の男たちによる本物の番組であったからこそ、長寿優良番組となったのだと強く感じる一冊です。
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